ピル・避妊・月経周期変更
- ● 低用量ピル
- かって使われていた経口避妊薬は飲み始めの吐き気、頭痛が出たり長期服用するとむくみ、体重増加、肝機能障害が出やすかったですが、現在頻用される低用量ピルはそれらの副作用がかなり軽減されたものになっています。また月経痛やにきびの改善、婦人科疾患の予防にもメリットがあります。
それでも副作用に関してはかなり個人差があり注意が必要といえるでしょう。特に血栓症については飲み始めて数ヶ月で出る場合、数年単位で出てくる場合があり予測できずかなり注意を要するといえるでしょう。
ピルを初めて飲む方には初回の肝機能や血栓症のチェック、長期服用される方には6ヶ月おきの検査を推奨します。
激しい頭痛や胸の痛み、ふくらはぎが痛いなどの症状が出た場合はピルをすぐ中止し医療機関に受診することが必要です。 - ピル購入および検査は全額自費負担となります。
費用;参考)1ヶ月分2,500円+初診料あるいは再診料 - ● 月経周期変更
- 生理開始を早めたり遅らせたい方には中用量ピル(プラノバール)を使って 調整します。くすりの性質上ヒトによっては吐き気や不快感が強くでる方も います。
- 費用;全額自費(参考)プラノバール個数+初診料
- ● 子宮内避妊具(IUD)
- IUDとは・・子宮の中に合成樹脂でできた器具を挿入して避妊効果を得ます。
主にお産の終わった方、30台後半~40台の方に推奨される方法です。いわゆる避妊リングと言われている方法です。
(図)
当クリニックでは、昔から使われているFD-1,と黄体ホルモンを添加したミレーナ(5年間の避妊効果)を採用しています。ミレーナは子宮内膜に直接黄体ホルモンが作用することによって生理を止め避妊効果を高めることができます。
また現在月経量が多い方には保険適用できるようになりました。ミレーナは低用量ピルより全身の副作用がはるかに少なく、より安全性の高い避妊方法として推奨されます。 - ● 緊急避妊・アフターピル
- 排卵日近くに避妊をせずに性交渉をした場合、あるいははコンドームが破れて避妊に失敗した場合に緊急避難的に妊娠を防止するための方法です。避妊効果は性交渉からの時間が短いほど高くなります。
従来の方法(ヤッペ法) | 新しい方法 | |
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名称 | プラノバール錠 | ノルレボ錠 |
服用方法 | 初回2錠、12時間後に2錠 | 2錠1回のみ |
副作用 | 強い悪心や吐き気が出る場合がある | 悪心、嘔吐の率が低い |
各メリット | 費用負担が軽い 以前から行われてきた方法 |
飲み忘れのリスクが少ない 従来法より高い効果と言われている |
費用 | 4,000円 | 9,500円 |